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オ−クゲラン「こ、これも運命だろうて。 それよりワシのベ、ベッド、ベッドの所 に・・・。」 ライア「王様、王様ぁ−! ・ ライア達は ア−スガルドを手に入れた δライア達は ア−スガルドを手に入れた。 しかし、これ以上は持てません。 何か捨てますか? オ−ク「な、何ということだ! 王が、王様がぁ−!
武器屋「攻撃は最大の防御と言うでしょ。 うちのはブランドものだから、品質保障、 デザインだって最高よ! ド それにね、いま、とってもいい武器があ るのよ!」 」 防具屋「やっぱり、生命あってのものだ ねってね。防具だけはしっかり揃えとい た方がいいよ。 ・ お客さん、ここだけの話だけど、すごい 防具がありますよ。」 」 宿屋「お疲れでしたら、ぐっすりお休み になるのが一番ですわ。 一泊10ダルトですがいかがですか?」 掘・ 宿屋「おはようございます。またご利用 下さいね。 宿屋「おはようございます。 あの、お客様、さしでがましいようです が、おくの部屋のものをお使い下さい。 なんだか、お困りのようですから。 道具屋「はい、いらっしゃいましぇ。日 用品ならなんでもあるよ。旅に出るなら、 持てるだけ持ってった方がいいね。 ・ それにお客さん、あんたは運がいい! いま、とてもいい物が入ったとこね!」 」 魔法屋「今は、魔法もお金で買う時代! 努力して身につけるなんて、古い古い! 一生物だから、ケチケチしないで!」 バ−テンダ−「なぁに、未成年だろうが 何だろうが、かまやしないよ。オレは酒 が売れればそれでいいんだ。 ウエイトレス「アタシもけっこう自信は あるんだけど、ディア−ネ様がおられる かぎり、ミス・ワ−ワンは無理よね。 ・ 門番「ん、何だお前達は。 このワ−ワンに何の用だ。」 ヴィシュナス「私どもは旅の者ですが、 実は先日、この国に迫る一大事の情報を 入手しました。ついては国王様にお伝え したく参上いたしました。お目どおりお 願いいたします。」 門番「何をたわけたことを! さっさと去れ。去らねば女とて容赦せん ぞ。」 ラク−ナ「なんだとぉ! テメエ、もう一回言ってみやがれ! オレたちはなぁ・・・。」 ヴィシュナス「これは失礼いたしました。 ライア!」 ライア「さ、ラク−ナ、行きましょう。 さあさあ。」 ラク−ナ「あ−、それにつけてもハラが 立つぜ。」 ロリエ−ン「まったくもう、あによアイ ツら。下っぱのくせにエラそうにしちゃ ってさ。」 ヴィシュナス「しかしこうなってはしか たないですね。ル−の塔へ向かうとしま しょうか。」 ルフィ−ア「では、ル−の書を?」 ライア「それしかないようね。 ・門番「何だ、お前達また来たのか。 とっとと帰れ。 男「ここはソルレンドの中心都市ワ−ワ ンだよ。 ・ ・ 男「ル−の塔? そりゃこのソルレンド の西端にあるけどよ。中に入れるわけじ ゃなし、行ってもしょうがないぜよ。 ・・男「じゃあ、ホントにル−の塔へ行った んですね。ディア−ネ様の言うことだか らまちがいない。 男「これはこれは、ディア−ネ様、この 勇ましい方々とどこかへ行かれるのです か? 男「何? ル−の塔へ行ってきたって? ははあ、塔の入り口まで行ったってこっ たね。 ・・ ・ 女「バルバッサじゃあ疫病が流行ってん だって? こっちにゃこないといいんだ けどね。 ・ 女「ねえ、ディア−ネ様。 ル−の書には疫病を治す方法が書かれて たんでしょ? 女「ディア−ネ様ぁ、ル−の書を取り戻 してくださいよぉ。 女「え? ル−の書を取られたって? じゃあ病気がここまで来た日にゃあどう したらいいのさ。 ・・ ・・女の子「こないだまでこっそりバルバッ サへ遊びに行ってたんだけど、今は怖く て行けないわよぉ。 ・ 女の子「ディア−ネ様、バルバッサは大 丈夫なんですか? 女の子「あ、ディア−ネ様。あたしも連 れっててくれませんか? え? もっと 大きくなったらって? やっぱりね。 女の子「バルバッサの友達は元気にして るかなぁ。 ・ ・・ 老人「バルッバサのカルバどんは元気で やっとるかのお? また一緒に将棋をさ したいもんじゃて。 ・・老人「ときにバルバッサの疫病とやらは、 子供にしかうつらんのでしょうな。いや、 実はあちらに行こうと思いましてな。 老人「明日にでもバルバッサへ行ってみ たいと思っております。 老人「何じゃと? カルバどんのせがれ がそんなことを? ようし、ワシが言っ て聞かせてやる。 ・・ ・ 男「ディア−ネ王女はホンットきれいっ スよ。でも、どんな男でも尻に敷かれち ゃうだろうなぁ。 ・ 男「うひゃ−、ディア−ネ様とお話でき るとは思わなかったっスよ。 ラッキ−! 男「うひゃ−、ディア−ネ様と二度まで もお話できるなんて。 夢みたいっスよ。 男「ディア−ネ様が無事帰ってきたって ね。いやあ、よかったっスよ。万一のこ とがあったらこの私は・・・。 ・ ・ 男「ひえ−、今月も税金が高すぎるよ−。 いっそオイラもバルバッサへ逃げちゃお うかな。 ・ 男「あ、ディア−ネ様。実は・・・。 あの・・・いや、たいしたことじゃない んです。またにします。 男「あ、ディア−ネ様。実は税金をもう 少し・ ・て・ 兵士「先ほどかつぎ込まれた方なら二階 の病室ですよ。かなりひどいけがのよう でしたが、どうしたんですか? ・・兵士「そうですか、あの人無事でしたか。 それはよかった。 兵士「おやぁ、こないだのけが人のかわ りにディア−ネ様を連れてどこへ行かれ るのですか? ・ 兵士「モンタズナってのはとんでもない 男ですな。あやうくディア−ネ様も生命 を落とされるところだったとか。 兵士「ディア−ネ様、我々もこの手でモ ンタズナを倒したいですよ。 ・ 兵士「ディア−ネ様に万一のことがあっ ては、エイオス王に歯止めをかける方が いなくなってしまう。あ、これはここだ けの話しですよ。 ・・兵士「ディア−ネ様、あまり無理なさら ないでくださいよ。ディア−ネ様に何か あったら、私達は・・・。 兵士「あれぇ、エイオス王と会われませ んでしたか? ディア−ネ様をお探しの ようでしたが。 ・ 兵士「モンタズナなんてやつは、いっそ 死刑にしとくべきだったのでは。 兵士「あ、ディア−ネ様。あのモンタズ ナってやつはどうにかならんもんですか ね。 ・ ・ 兵士「あの扉の向こうから時々変な叫び 声が聞こえるんだけど、一体何がいるん だろう? 兵士「ええ? あの扉の向こうへ? 気をつけてくださいよ。何がいるものや らわかりませんからね。 ・ 兵士「この城には、誰も入ったことのな い秘密の地下道があるというウワサがあ るんですけど、ホントですかね。 兵士「ディア−ネ様自ら地下道へ行かれ るのですって? ウワサはほんとうだっ たのですねえ。 ・ ・ ピア「ディア−ネ様、本当に行かれるの ですか? このことがエイオス王に知れ ようものなら・・・。」 ディア−ネ「行くと言ったら行く。無論、 他言は無用だ。 ピア、お前はここで待っていろ。邪魔が 入るやもしれんからな。」 ピア「はい、ではくれぐれもお気をつけ て! ・ ピア「くれぐれもお気をつけて。 ロリエ−ン「何よ、急ぐとか言っといて こんな寒くって、ジメジメしてて、臭く て、暗いとこまで連れてくるなんてサ。 行けばわかるなんてもったいぶらないで 早く教えてよ。」 ディア−ネ「この先に我が王家に代々伝 わるル−にまつわる記録書がある。それ を読めば、あのモンタズナめが何を企ん でいるか容易にわかるだろう。」 ロリエ−ン「ザムザンの力とか言ってた けど。」 ディア−ネ「詳しくは私にもわからない。 しかし、言い伝えによれば『ザムザンは 月をも落とし、それを手中に納めし者は 世界の覇者となる』とある。いずれにし てもル−の書は、そこに秘められている 力があまりににも強大なため、ああして 封印されるまでに数知れぬ悲劇を生んだ ということだ。」 ルフィ−ア「ル−の書って一体・・・。 それが魔導書と呼ばれる由縁なのね。 ・ 兵士「ディア−ネ様が、城の中に必要な ものがあれば、自由に持って行ってくれ と言っておりましたよ。 兵士「どうですか、もう城の中はくまな く回りましたか? ・ ・ ・ ・・ 兵士「ディア−ネ様なら、お部屋におら れますよ。 兵士「あ、ディア−ネ様。どちらへ行か れるのですか? ラク−ナ「面目ねえ、ボディ−ガ−ドの はずがこんなことになっちまって。 身体が元通りになったら、また一緒に行 きたいがな。」 ヴィシュナス「よいのですよ。ここは療 養につとめて、一日も早くよくなってく ださい。」 ラク−ナ「そうだな。じゃあ、ちょっと ばかり疲れたし、ひと眠りさせてもらう とするか。 ラク−ナ「・・・。 ディア−ネ「おお、お前達か。 待っていたぞ。」 ライア「ラク−ナは?」 ディア−ネ「できるかぎりの治療はした。 もう大丈夫だ。今は寝室で休んでいるよ。 それとな、お前達は本当にこの国のため に戦ってくれていたのだな・・・。 ・ ライア「ラク−ナに手厚い看護をして下 さって、ありがとう。」 ディア−ネ「いや、私をかばってけがを したのだからな。 それとな、お前達は本当にこの国のため に戦ってくれていたのだな・・・。 観 ) ピア「いやあ、ヒヤヒヤもんでしたね。 もしあの時、飛空挺がル−の塔に着くの が遅れていたらと思うと、ゾッとします よね。 あ、申し遅れました。私はディア−ネ様 の側近で、ピアと申します。以後、お見 知りおきを。 ・ ピア「ディア−ネ様ともどもよろしくお 願いします。 ロリエ−ン「だからァ塔の中でも言った じゃない! まったくもう!」 ディア−ネ「お前達の戦友にも重傷を負 わせてしまった・・・。許してもらえる とは思っていない・・・。」 ヴィシュナス「もういいではないですか、 ロリエ−ン。 それより姫・・・。」 ディア−ネ「ディア−ネでいい。そう呼 んでくれ。」 ヴィシュナス「では、ディア−ネ。その 額のサ−クレットについてお尋ねしたい のですが。」 ディア−ネ「これか? これは母上の形 見だ。肌身離さずつけていたかったのだ が、我が祖父エイオス王がこれを見るた び悲しげな目をなさるので、こうしてリ ボンの下に隠していたのだ。よもや生命 を救われようとはな。」 ヴィシュナス「それは先のアンドレシア 皇帝が、三人のドラゴンライダ−に分け 与えたものなのです。正しくは『ラ−カ イム』と呼ばれ、アンドレシアの言い伝 えによれば、勇者縁の聖女達が光輝くラ −カイムを身につけ、闇を封じるとのこ とです。」 ディア−ネ「アンドレシアからの? 闇を封じるだと?」 ヴィシュナス「そうです。それはあなた の父上が母上に贈られたものなのでしょ う。そしてあなたの父上は今、アンドレ シアの皇帝として・・・。」 ディア−ネ「それから先は言わないでく れ。母上を捨てた男が大洋の向こうで生 きていることは・・・知っていた。しか し、あの卑劣な男、モンタズナがその側 近であるとは・・・。しかもやつはエイ オス王に追放された王族の血を引く者だ というではないか・・・。世の中とはか くも皮肉なことばかりだな。認めたくは ないことも受け入れねばならぬのが人生 というものなのか。」 ライア「ディア−ネ、そう悲観的になる ことはないでしょう? 全ては自分に与 えられた試練だと考えなくちゃ。だって あなたは生まれるべくして生まれてきた 人なんだから。」 ロリエ−ン「そうそう、くよくよしてた って始まンないわよ。ラク−ナのことだ って、許したげるわよ。アタシ達って根 に持つ方じゃないンだから。」 ディア−ネ「・・・わかった。 で、これから先だが。」 ヴィシュナス「ディア−ネ、私達に飛空 挺を貸してはもらえませんか?」 ディア−ネ「モンタズナを追撃しようと いうのか?」 ヴィシュナス「そうしたいのはやまやま ですが、アンドレシアの帝都に残してき た仲間がいます。一度そこへ戻ってから、 その後のことを決めたいと思います。」 ロリエ−ン「それに、こんなヘンピなと こに来たのも、もとはといえば帝都を通 してもらってオ−ルドエルフに会いに行 くためだったンだから。」 ディア−ネ「アンドレシアへ? そうか・・・。ならば飛空挺を貸すのに 条件がある。この私も共に連れて行って 欲しい。」 ヴィシュナス「あなたが?」 ・ピア「ディア−ネ様、それは・・・。」 ディア−ネ「その伝説とやらが正しいの であれば、それも運命なのであろう? ヴィシュナス?」 ヴィシュナス「ええ、それはそうですが、 しかし・・・。」 ピア「そうですよ、今ディア−ネ様がワ −ワンを離れるようなことがあっては、 私はどうしたらいいのやら・・・。」 ディア−ネ「もう決めたことだ。ピア。 それにこれはワ−ワンのためでもあるの だ。 では、お供をさせて頂く。 そうと決まれば急がなくてはな。まずは この城の地下につきあって頂こう。」 ロリエ−ン「立ち直りの早い人ねえ。」 ディア−ネ「何だって?」 ロリエ−ン「ううん、なぁ−ンでもない。 で、ホントに一緒に行くのォ? それと地下って何しに行くのよ。」 ディア−ネ「うむ、行くぞ。 地下か。行けばわかるさ。 ピア、地下の鍵を開けておいてくれ。」 ピア「はっ、はい。」 ディア−ネが仲間になった δ・・ ・・ 兵士「こら、エイオス王はお前ら何ぞに お会いにはならんぞ。 兵士「エイオス王より何者をも通しては ならんと言いつかっております。ええ、 たとえディア−ネ様といえどもです。 兵士A「ディア−ネ様!」 兵士B「ご無事でしたか。」 ディア−ネ「一刻も早くこの者の治療を 行なわなくてはな。 うむ、これはしばらく養生しなくてはな るまい。 おい。」 兵士「はっ。 ラク−ナがパ−ティを離れた。 G ディア−ネ「では私も先にいっておるぞ。 お前達も私の部屋まで来られよ。 ・ 兵士「うへえ−、かびくさいし、ドロま みれじゃないですか。地下道で何があっ たんですか? 兵士「扉の向こうに何がありました? いいじゃないですか、教えてくださいよ ぉ。 ディア−ネ「おじいさまの声がする! では、まだこの中にいるのだ。 今はここに入るわけにはいかない。 「我らは、あらゆる生物の種を保存する ために、月落下の影響の最も少ない北の 大地に『生命の塔』を建てた。また、文 明の消失を防ぐために、我らの知恵を一 つの『書』にまとめることとした・・・。 間もなく『ザムザン』が最後の飛行を行 なう。月を落とし、力を使い果した船体 は、大地へ落下するであろうが、数百年 の間、力を蓄えることにより、再びその 姿を現わすであろう。 来たるべき日に備え、北西の最果ての地 に棲む、平和を愛する種族『エルフ』に 船を制御するために必要な三つのクリス タル『ラ−カイム』を託しおく・・・。 最後に我が同胞よ・・・我らの勝利を祈 って欲しい・・・。さらばだ、我が同胞 ・・ よ・・・。 よ・・・。」 ライア「何てこと。これは・・・。 あまりに話しが大きすぎて、私・・・。 でも、これではっきりわかったことがあ るわ。つまり、古代ソルレンド人が知恵 を一つにまとめたという『書』が、『ル −の書』で、生物の種を保存するために 建てた『生命の塔』というのが『オ−ク の・・・』。」 ロリエ−ン「『プリティ−ロリ−の塔』 よ!」 ディア−ネ「待て。お前達その塔を知っ ているのか?」 ヴィシュナス「そうですね。ここでディ ア−ネにも話しておかなくてはならない でしょう、これまでのことを。」 ライア達はこれまでのいきさつをディア −ネに説明した。 ディア−ネ「そうか、では、これまでお 前達が経験してきたことは全てこの記録 が正しいことを立証しているのだな。 モンタズナが狙っている『ザムザン』が 何かということもわかった。そしてこの 『ラ−カイム』が『ザムザン』のコント ロ−ラ−であることも。 それでは、『ザムザン』が力を取り戻す のはいつなのだ? コントロ−ラ−が三 つ揃ったときなのか? あるいはある程 度の時間が立てば、それでいいのか? もしそうならば、無制御で動き出したと き、何が起こるのか? いずれにせよ、とるべき道は一つだ。」 ヴィシュナス「では、やはりアンドレシ アへ?」 ディア−ネ「ああ、オ−ルドエルフに会 いに行く。 ザムザンの埋まっている場所がわからな い以上、闇雲にモンタズナを探すという のは時間の無駄でしかないからな。」 ヴィシュナス「では、参りましょう。 エイオス「ソフィアを失なってからとい うもの、ワシにはお前しかおらんのだ。 頼む、行かんでくれ。ディア−ネ! この上お前まで失ったら、ワシは、ワシ は・・・。」 ディア−ネ「おじいさま、ディア−ネは 今まで真実の大半を知らずに生きて参り ました。父母の顔さえ知らず、自らの内 より湧き出すたぎる心に突き動かされ、 剣の修業にはげむ毎日でした。 しかし今日、私は知ってしまいました。 自分が何のために生まれてきたのかを。 そして、この世界に何が起きようとして いるのかを。もはやこの事実から目をそ むけることはできません。」 エイオス「ディア−ネ、お前は優しい子 だ。このエイオスの願い聞き入れてくれ るな。な? ディア−ネ「失礼します。 ピア、頼むぞ。」 ピア「は、はい。飛空挺は街の外に。 ピア「申し訳ありません。ピアはこの後、 どのような処罰でも甘んじて受ける覚悟 です。 エイオス「おお、これは悪い夢だ・・・。 ワシはお前のことだけを思い、お前の将 来のため、考えうるあらゆる不安の芽を 摘んできたのじゃ。世継ぎの火種となる やもしれぬ一族の者・・・民に人気のあ った大臣・・・全てを排してきたのじゃ。 おお、ディア−ネ、ディア−ネ! ルフィ−ア「な、何かさ、ちょ、ちょっ と寒くない?」 ロリエ−ン「アンタもそう思う? ここに入ってからまた一層・・・。 じゃあ、気のせいじゃなかったのネ。」 ディア−ネ「そうだな。温度も低いが、 どうも妙な感じだな。何かこう、背筋が 寒くなるような。」 ヴィシュナス「確かに何か不思議な波動 を感じますね。 注意して進みましょう。 ディア−ネ「ピア! 早急に飛空挺を頼 む・・・。 どうした、ピア?」 ピア「姫・・・ディア−ネ姫。 エイオス「おお、ディア−ネ。許さん、 ワシは許さんぞ!」 ディア−ネ「おじいさま! ・・・・ ・ 戦いは長きに渡った。しかし到底我々 の兵器では太刀打ちできる相手ではなか った。さしもの最終兵器、大いなる黒き 船『ザムザン』の力も通用せず、最後の 手段を実行に移すこととなった。それは 『ザムザン』の限界出力によって、四つ の月の中で一番小さい『エフェド』を、 今や『闇』の中心となった母国『ソルゲ イル』に落下させることだ。その破壊力 は地軸をずらし、『闇』を永久氷壁の中 に封印することとなろう。 この計画はおそらく成功するであろう。 しかし、同時に大地そのものを大きく傷 つけることにもなり、我々が生き残る可 ・ 能性は万に一つも無いだろう・・・。 能性は万に一つも無いだろう・・・。」 ディア−ネが水晶球に手を当てると、そ れはゆっくりと青く輝きだし、やがてラ イア達の頭の中に直接声が響き始めた。 「我が同胞よ・・・。聞くがいい。我ら はこの大地に文明を築きし者・・・世界 を治めし者。しかし、我らは過ちの道を 歩んでしまった。自然の摂理に背き、母 国『セルゲイル』を不死不滅のユ−トピ アにせんがため、崩壊因子の凝縮と封印 を目論んだのだ。しかし、凝縮中の崩壊 因子に意志が芽生え、暴走を開始したの だ。さらには脹れ上がって母国を暗黒大 陸へと変貌させた。我らはそれを『闇』 と呼称し、戦いを挑んだ。自らの過ちの ・・始末をつけんがために・・・。 始末をつけんがために・・・。」 ディア−ネ「おかしい・・・。宝を守る ために化物を放っておくのはよくあるが、 ここのモンスタ−は並大抵の強さではな いぞ。まるで何か邪悪なものが力を与え ているかのようだ。 ロリエ−ン「何よ、記録書なんてどこに あンのよ? あるのはただの水晶玉だけ じゃない。」 ヴィシュナス「そうじゃないわ、ロリエ −ン。では、ディア−ネ。 ディア−ネ「あった! いいか、では始 めるぞ。 ディア−ネ「これが最後か? では、いくぞ。 ロリエ−ン「これでおしまい?」 ディア−ネ「いや、そんなはずはない。 どこかに続きがあるのだろう。ひき続き 探してみよう。 ヴィシュナス「まだ記録は続くようです ね。でも、どうやら次で最後ではないで しょうか。 ------------------ 武器屋「攻撃は最大の防御と言うでしょ。 うちのはブランドものだから、品質保障、 デザインだって最高よ! ・ それにね、いま、とってもいい武器があ るのよ!」 」 防具屋「やっぱり、生命あってのものだ ねってね。 防具だけはしっかり揃えとかないと。 お客さん、ここだけの話だけど、すごい 防具がありますよ。」 」 宿屋「お疲れでしたら、ぐっすりお休み になるのが一番ですわ。 一泊150ダルトになりますが、いかが ですか?」 ゜ 宿屋「おはようございます。 またご利用下さいね。 宿屋「おはようございます。 あの、お客様、さしでがましいようです が、おくの部屋のものをお使い下さい。 なんだか、お困りのようですから。 道具屋「はい、いらっしゃいましぇ。 日用品ならなんでもあるよ。 旅に出るなら、持てるだけ持ってった方 がいいね。 それにお客さん、あんたは運がいい! いま、とてもいい物が入ったとこね!」 」 魔法屋「今は、魔法もお金で買う時代! 努力して身につけるなんて、古い古い! 一生物だから、ケチケチしないで!」 バ−テンダ−「なぁに、未成年だろうが 何だろうが、かまやしないよ。 オレは酒が売れればそれでいいんだ。 ウエイトレス「アタシもけっこう自信は あるんだけど、ディア−ネ様がおられる かぎり、ミス・ワ−ワンは無理よね。 ・ 門番「ん、何だお前達は。 このワ−ワンに何の用だ。」 ヴィシュナス「私どもは旅の者ですが、 実は先日、この国に迫る一大事の情報を 入手しました。 ついては国王様にお伝えしたく参上いた しました。 お目どおりお願いいたします。」 門番「何をたわけたことを! さっさと去れ。 去らねば女とて容赦せんぞ。」 ラク−ナ「なんだとぉ! テメエ、もう一回言ってみやがれ! オレたちはなぁ・・・」 ヴィシュナス「これは失礼いたしました。 ライア!」 ライア「さ、ラク−ナ、行きましょう。 さあさあ。」 ラク−ナ「あ−、それにつけてもハラが 立つぜ。」 ロリエ−ン「まったくもう、あによアイ ツら。 下っぱのくせに。」 ヴィシュナス「しかしこうなってはしか たないですね。 ル−の塔へ向かうとしましょうか。」 ルフィ−ア「じゃあ、ル−の書を?」 ライア「それしかないようね。 ・門番「何だ、お前達また来たのか。 とっとと帰れ。 男「ここはソルレンドの中心都市ワ−ワ ンだよ。 ・ ・・ 男「ル−の塔? そりゃこのソルレンドの西端にあるけど よ。 中に入れるわけじゃなし、行ってもしょ うがないぜ。 ・ 男「じゃあ、ホントにル−の塔へ行った んですね。ディア−ネ様の言うことだか らまちがいない。 男「これはこれは、ディア−ネ様、この 勇ましい方々とどこかへ行かれるのです か? 男「何? ル−の塔へ行ってきたって? ははあ、塔の入り口まで行ったってこっ たね。 ・ ・ 女「バルバッサじゃあ疫病が流行ってん だって? こっちにゃこないといいんだけどね。 ・・ 女「ねえ、ディア−ネ様。 ル−の書には疫病を治す方法が書かれて たんでしょ? 女「ディア−ネ様ぁ、ル−の書を取り戻 してくださいよぉ。 女「え? ル−の書を取られたって? じゃあ病気がここまで来た日にゃあどう したらいいのさ。 ・ ・ 女の子「こないだまでこっそりバルバッ サへ遊びに行ってたんだけど、今は怖く て行けないわよぉ。 ・ 女の子「ディア−ネ様、バルバッサは大 丈夫なんですか? 女の子「あ、ディア−ネ様。あたしも連 れっててくれませんか? え? もっと 大きくなったらって? やっぱりね。 女の子「バルバッサの友達は元気にして るかなぁ。 ・ ・ 老人「バルッバサのカルバどんは元気で やっとるかのお? また将棋でもさしたいもんじゃて。 ・ 老人「ときにバルバッサの疫病とやらは、 子供にしかうつらんのでしょうな。いや、 実はあちらに行こうと思いましてな。 老人「明日にでもバルバッサへ行ってみ たいと思っております。 老人「何じゃと? カルバどんのせがれ がそんなことを? ようし、ワシが言っ て聞かせてやる。 ・ ・ 男「ディア−ネ王女はホンットきれいっ スよ。 でも、どんな男でも尻に敷かれちゃうだ ろうなぁ。 ・ 男「うひゃ−、ディア−ネ様とお話でき るとは思わなかったっスよ。 ラッキ−! 男「うひゃ−、ディア−ネ様と二度まで もお話できるなんて。 夢みたいっスよ。 男「ディア−ネ様が無事帰ってきたって ね。いやあ、よかったっスよ。万一のこ とがあったらこの私は・・・ ・・ ・・男「ひえ−、今月も税金が高すぎるよ−。 いっそオイラもバルバッサへ逃げちゃお うかな。 ・ 男「あ、ディア−ネ様。実は・・・ あの・・・いや、たいしたことじゃない んです。またにします。 男「あ、ディア−ネ様。実は税金をもう 少し・・・いや、何でもないです。 そんなコワイ目で見ないで下さいよ。 男「え、あんたたち城へ入れるのかい? じゃあ、このバカ高い税金を何とかする よう言ってくれんかね。 ・ ・ 女「20年前が懐かしいねえ。 あの時、ドラゴンの騎士さえ来なければ ねえ。 ・ 女「ディア−ネ様、好いたお人はおられ ないのかね。いや、そろそろお年頃だと 思ってね。 女「ディア−ネ様、あんた、こんなに女 の子ばかりはべらして、もしかして男の 人がきらいなんじゃないでしょうね。 女「はやくディア−ネ様がいい婿さんを みつけて、もっと住みやすい国にしてく れないかねえ。 ・・ ・ 女の子「ディア−ネ様ってすっごくカッ コいいのよ。 あたしもあんなふうになりたいな。 ・ 女の子「ディア−ネ様、バルバッサは大 丈夫なんですか? 女の子「ディア−ネ様、いつになったら、 バルバッサへ行けるんですか? 女の子「ディア−ネ様、お部屋で誰かを 待ってるんですって。でも誰を待ってる のかしら。 ・ ・ 老人「モンタズナっていったかのお、バ ルバッサの長老の息子さんは。 西の大陸で大成したと聞くが、きっとひ どいことも平気でしとるんじゃろうなあ。 昔から人を人とも思わんようなところが あったからのぉ。 ・ 老人「いやはやイヤな予感が当たってし まいよりましたよ。 老人「だからワシはエイオス様にも言っ たんじゃよ。モンタズナのやつはいずれ ワ−ワンに災いをもたらすってな。 老人「モンタズナめ、やはりやりおった か! ほんに油断のならんやつじゃ! ・ ・ ダ 門番「おかえりなさいませ。 それとも何かお忘れ物でも? 門番「おやぁ、おでかけですか? いや、別に文句なんてありませんよ。 行ってらっしゃいませ。 門番「おやぁ、おでかけですか? いや、別に文句なんてありませんよ。 行ってらっしゃいませ。 門番「はっ。ディア−ネ様より伺ってお ります。どうぞお通りください。 ・ ・ Π 門番「おかえりなさいませ。 ではこれから城の中で何かなされるわけ ですね。 門番「おかえりはいつぐらいですか? え? 城の中でやることがあるからすぐ 戻られるのですか。わかりました。 門番「おかえりはいつぐらいですか? え? しばらく帰らないって? またまたぁ、ご冗談を。 門番「先ほどは失礼をばいたしました。 さ、お通りください。 門番「あ、ディア−ネ様、エイオス王が お探しでしたよ。さあ、お入りください。 Еあ、どこへいかれるのですか? ディア−ネ様、お待ちください! ディア−ネ様ぁ−!! ・時の番人「ふむ、わしこそ時を司る者。 そのわしに、どのような用があるといわ れるのかな?」 兵士「先ほどかつぎ込まれた方なら二階 の病室ですよ。かなりひどいけがのよう でしたが、どうしたんですか? ・・兵士「そうですか、あの人無事でしたか。 それはよかった。 兵士「おやぁ、こないだのけが人のかわ りにディア−ネ様を連れてどこへ行かれ るのですか? ・ 兵士「モンタズナってのはとんでもない 男ですな。あやうくディア−ネ様も生命 を落とされるところだったとか。 兵士「ディア−ネ様、我々もこの手でモ ンタズナを倒したいですよ。 ・・ ・ 兵士「ディア−ネ様に万一のことがあっ ては、エイオス王に歯止めをかける方が いなくなってしまう。あ、これはここだ けの話しですよ。 ・・兵士「ディア−ネ様、あまり無理なさら ないでくださいよ。ディア−ネ様に何か あったら、私達は・・・ 兵士「あれぇ、エイオス王と会われませ んでしたか? ディア−ネ様をお探しの ようでしたが。 ・ 兵士「モンタズナなんてやつは、いっそ 死刑にしとくべきだったのでは。 兵士「あ、ディア−ネ様。あのモンタズ ナってやつはどうにかならんもんですか ね。 ・・ 兵士「あの扉の向こうから時々変な叫び 声が聞こえるんだけど、一体何がいるん だろう? 兵士「ええ? あの扉の向こうへ? 気をつけてくださいよ。何がいるものや らわかりませんからね。 ・ 兵士「この城には、誰も入ったことのな い秘密の地下道があるというウワサがあ るんですけど、ホントですかね。 兵士「ディア−ネ様自ら地下道へ行かれ るのですって? ウワサはほんとうだっ たのですねえ。 ・ ・ ピア「ディア−ネ様、本当に行かれるの ですか? このことがエイオス王に知れ ようものなら・・・」 ディア−ネ「行くと言ったら行く。無論、 他言は無用だ。 ピア、お前はここで待っていろ。邪魔が 入るやもしれんからな。」 ピア「はい、ではくれぐれもお気をつけ て! ・ ピア「くれぐれもお気をつけて。 ロリエ−ン「何よ、急ぐとか言っといて こんな寒くって、ジメジメしてて、臭く て、暗いとこまで連れてくるなんてサ。 行けばわかるなんてもったいぶらないで 早く教えてよ。」 ディア−ネ「この先に我が王家に代々伝 わるル−にまつわる記録書がある。それ を読めば、あのモンタズナめが何を企ん でいるか容易にわかるだろう。」 ロリエ−ン「ザムザンの力とか言ってた けど。」 ディア−ネ「詳しくは私にもわからない。 しかし、言い伝えによれば『ザムザンは 月をも落とし、それを手中に納めし者は 世界の覇者となる』とある。いずれにし てもル−の書は、そこに秘められている 力があまりににも強大なため、ああして 封印されるまでに数知れぬ悲劇を生んだ ということだ。」 ルフィ−ア「ル−の書って一体・・・。 それが魔導書と呼ばれる由縁なのね。 ・ ・ 兵士「ディア−ネ様が、城の中に必要な ものがあれば、自由に持って行ってくれ と言っておりましたよ。 兵士「どうですか、もう城の中はくまな く回りましたか? ・ ・ ・ ・ 兵士「ディア−ネ様なら、お部屋におら れますよ。 兵士「あ、ディア−ネ様。どちらへ行か れるのですか? ラク−ナ「面目ねえ、ボディ−ガ−ドの はずがこんなことになっちまって。 身体が元通りになったら、また一緒に行 きたいがな。」 ヴィシュナス「よいのですよ。ここは療 養につとめて、一日も早くよくなってく ださい。」 ラク−ナ「そうだな。じゃあ、ちょっと ばかり疲れたし、ひと眠りさせてもらう とするか。 ラク−ナ「・・・。 ディア−ネ「おお、お前達か。 待っていたぞ。」 ライア「ラク−ナは?」 ディア−ネ「できるかぎりの治療はした。 もう大丈夫だ。今は寝室で休んでいるよ。 それとな、お前達は本当にこの国のため に戦ってくれていたのだな・・・。 ・ ライア「ラク−ナに手厚い看護をして下 さって、ありがとう。」 ディア−ネ「いや、私をかばってけがを したのだからな。 それとな、お前達は本当にこの国のため に戦ってくれていたのだな・・・。 観 々 ピア「いやあ、ヒヤヒヤもんでしたね。 もしあの時、飛空挺がル−の塔に着くの が遅れていたらと思うと、ゾッとします よね。 あ、申し遅れました。私はディア−ネ様 の側近で、ピアと申します。以後、お見 知りおきを。 ・ ピア「ディア−ネ様ともどもよろしくお 願いします。 ロリエ−ン「だからァ塔の中でも言った じゃない! まったくもう!」 ディア−ネ「お前達の戦友にも重傷を負 わせてしまった・・・。許してもらえる とは思っていない・・・。」 ヴィシュナス「もういいではないですか、 ロリエ−ン。 それより姫・・・。」 ディア−ネ「ディア−ネでいい。そう呼 んでくれ。」 ヴィシュナス「では、ディア−ネ。その 額のサ−クレットについてお尋ねしたい のですが。」 ディア−ネ「これか? これは母上の形 見だ。肌身離さずつけていたかったのだ が、我が祖父エイオス王がこれを見るた び悲しげな目をなさるので、こうしてリ ボンの下に隠していたのだ。よもや生命 を救われようとはな。」 ヴィシュナス「それは先のアンドレシア 皇帝が、三人のドラゴンライダ−に分け 与えたものなのです。正しくは『ラ−カ イム』と呼ばれ、アンドレシアの言い伝 えによれば、勇者縁の聖女達が光輝くラ −カイムを身につけ、闇を封じるとのこ とです。」 ディア−ネ「アンドレシアからの? 闇を封じるだと?」 ヴィシュナス「そうです。それはあなた の父上が母上に贈られたものなのでしょ う。そしてあなたの父上は今、アンドレ シアの皇帝として・・・。」 ディア−ネ「それから先は言わないでく れ。母上を捨てた男が大洋の向こうで生 きていることは・・・知っていた。しか し、あの卑劣な男、モンタズナがその側 近であるとは・・・。しかもやつはエイ オス王に追放された王族の血を引く者だ というではないか・・・。世の中とはか くも皮肉なことばかりだな。認めたくは ないことも受け入れねばならぬのが人生 というものなのか。」 ライア「ディア−ネ、そう悲観的になる ことはないでしょう? 全ては自分に与 えられた試練だと考えなくちゃ。だって あなたは生まれるべくして生まれてきた 人なんだから。」 ロリエ−ン「そうそう、くよくよしてた って始まンないわよ。ラク−ナのことだ って、許したげるわよ。アタシ達って根 に持つ方じゃないンだから。」 ディア−ネ「・・・わかった。 で、これから先だが。」 ヴィシュナス「ディア−ネ、私達に飛空 挺を貸してはもらえませんか?」 ディア−ネ「モンタズナを追撃しようと いうのか?」 ヴィシュナス「そうしたいのはやまやま ですが、アンドレシアの帝都に残してき た仲間がいます。一度そこへ戻ってから、 その後のことを決めたいと思います。」 ロリエ−ン「それに、こんなヘンピなと こに来たのも、もとはといえば帝都を通 してもらってオ−ルドエルフに会いに行 くためだったンだから。」 ディア−ネ「アンドレシアへ? そうか・・・。ならば飛空挺を貸すのに 条件がある。この私も共に連れて行って 欲しい。」 ヴィシュナス「あなたが?」 ・ピア「ディア−ネ様、それは・・・。」 ディア−ネ「その伝説とやらが正しいの であれば、それも運命なのであろう? ヴィシュナス?」 ヴィシュナス「ええ、それはそうですが、 しかし・・・。」 ピア「そうですよ、今ディア−ネ様がワ −ワンを離れるようなことがあっては、 私はどうしたらいいのやら・・・。」 ディア−ネ「もう決めたことだ。ピア。 それにこれはワ−ワンのためでもあるの だ。 では、お供をさせて頂く。 そうと決まれば急がなくてはな。まずは この城の地下につきあって頂こう。」 ロリエ−ン「立ち直りの早い人ねえ。」 ディア−ネ「何だって?」 ロリエ−ン「ううん、なぁ−ンでもない。 で、ホントに一緒に行くのォ? それと地下って何しに行くのよ。」 ディア−ネ「うむ、行くぞ。 地下か。行けばわかるさ。 ピア、地下の鍵を開けておいてくれ。」 ピア「はっ、はい。」 ディア−ネが仲間になった δ・・ ・・ 兵士「こら、エイオス王はお前ら何ぞに お会いにはならんぞ。 兵士「エイオス王より何者をも通しては ならんと言いつかっております。ええ、 たとえディア−ネ様といえどもです。 兵士A「ディア−ネ様!」 兵士B「ご無事でしたか。」 ディア−ネ「一刻も早くこの者の治療を 行なわなくてはな。 うむ、これはしばらく養生しなくてはな るまい。 おい。」 兵士「はっ。 ラク−ナがパ−ティを離れた。 G ディア−ネ「では私も先にいっておるぞ。 お前達も私の部屋まで来られよ。 兵士「うへえ−、かびくさいし、ドロま みれじゃないですか。地下道で何があっ たんですか? 兵士「扉の向こうに何がありました? いいじゃないですか、教えてくださいよ ぉ。 ディア−ネ「おじいさまの声がする! では、まだこの中にいるのだ。 今はここに入るわけにはいかない。 ・「我らは、あらゆる生物の種を保存する ために、月落下の影響の最も少ない北の 大地に『生命の塔』を建てた。また、文 明の消失を防ぐために、我らの知恵を一 つの『書』にまとめることとした・・・。 間もなく『ザムザン』が最後の飛行を行 なう。月を落とし、力を使い果した船体 は、大地へ落下するであろうが、数百年 の間、力を蓄えることにより、再びその 姿を現わすであろう。 来たるべき日に備え、北西の最果ての地 に棲む、平和を愛する種族『エルフ』に 船を制御するために必要な三つのクリス タル『ラ−カイム』を託しおく・・・。 最後に我が同胞よ・・・我らの勝利を祈 って欲しい・・・。さらばだ、我が同胞 ・・ よ・・・。 よ・・・。」 ライア「何てこと。これは・・・。 あまりに話しが大きすぎて、私・・・。 でも、これではっきりわかったことがあ るわ。つまり、古代ソルレンド人が知恵 を一つにまとめたという『書』が、『ル −の書』で、生物の種を保存するために 建てた『生命の塔』というのが『オ−ク の・・・』。」 ロリエ−ン「『プリティ−ロリ−の塔』 よ!」 ディア−ネ「待て。お前達その塔を知っ ているのか?」 ヴィシュナス「そうですね。ここでディ ア−ネにも話しておかなくてはならない でしょう、これまでのことを。」 ライア達はこれまでのいきさつをディア −ネに説明した。 ディア−ネ「そうか、では、これまでお 前達が経験してきたことは全てこの記録 が正しいことを立証しているのだな。 モンタズナが狙っている『ザムザン』が 何かということもわかった。そしてこの 『ラ−カイム』が『ザムザン』のコント ロ−ラ−であることも。 それでは、『ザムザン』が力を取り戻す のはいつなのだ? コントロ−ラ−が三 つ揃ったときなのか? あるいはある程 度の時間が立てば、それでいいのか? もしそうならば、無制御で動き出したと き、何が起こるのか? いずれにせよ、とるべき道は一つだ。」 ヴィシュナス「では、やはりアンドレシ アへ?」 ディア−ネ「ああ、オ−ルドエルフに会 いに行く。 ザムザンの埋まっている場所がわからな い以上、闇雲にモンタズナを探すという のは時間の無駄でしかないからな。」 ヴィシュナス「では、参りましょう。 エイオス「ソフィアを失なってからとい うもの、ワシにはお前しかおらんのだ。 頼む、行かんでくれ。ディア−ネ! この上お前まで失ったら、ワシは、ワシ は・・・。」 ディア−ネ「おじいさま、ディア−ネは 今まで真実の大半を知らずに生きて参り ました。父母の顔さえ知らず、自らの内 より湧き出すたぎる心に突き動かされ、 剣の修業にはげむ毎日でした。 しかし今日、私は知ってしまいました。 自分が何のために生まれてきたのかを。 そして、この世界に何が起きようとして いるのかを。もはやこの事実から目をそ むけることはできません。」 エイオス「ディア−ネ、お前は優しい子 だ。このエイオスの願い聞き入れてくれ るな。な? ディア−ネ「失礼します。 ピア、頼むぞ。」 ピア「は、はい。飛空挺は街の外に。 ピア「申し訳ありません。ピアはこの後、 どのような処罰でも甘んじて受ける覚悟 です。 エイオス「おお、これは悪い夢だ・・・。 ワシはお前のことだけを思い、お前の将 来のため、考えうるあらゆる不安の芽を 摘んできたのじゃ。世継ぎの火種となる やもしれぬ一族の者・・・民に人気のあ った大臣・・・全てを排してきたのじゃ。 おお、ディア−ネ、ディア−ネ! ルフィ−ア「な、何かさ、ちょ、ちょっ と寒くない?」 ロリエ−ン「アンタもそう思う? ここに入ってからまた一層・・・。 じゃあ、気のせいじゃなかったのネ。」 ディア−ネ「そうだな。温度も低いが、 どうも妙な感じだな。何かこう、背筋が 寒くなるような。」 ヴィシュナス「確かに何か不思議な波動 を感じますね。 注意して進みましょう。 ディア−ネ「ピア! 早急に飛空挺を頼 む・・・。 どうした、ピア?」 ピア「姫・・・ディア−ネ姫。 エイオス「おお、ディア−ネ。許さん、 ワシは許さんぞ!」 ディア−ネ「おじいさま! ・・・・ 戦いは長きに渡った。しかし到底我々 の兵器では太刀打ちできる相手ではなか った。さしもの最終兵器、大いなる黒き 船『ザムザン』の力も通用せず、最後の 手段を実行に移すこととなった。それは 『ザムザン』の限界出力によって、四つ の月の中で一番小さい『エフェド』を、 今や『闇』の中心となった母国『ソルゲ イル』に落下させることだ。その破壊力 は地軸をずらし、『闇』を永久氷壁の中 に封印することとなろう。 この計画はおそらく成功するであろう。 しかし、同時に大地そのものを大きく傷 つけることにもなり、我々が生き残る可 ・ 能性は万に一つも無いだろう・・・。 能性は万に一つも無いだろう・・・。」 ディア−ネが水晶球に手を当てると、そ れはゆっくりと青く輝きだし、やがてラ イア達の頭の中に直接声が響き始めた。 「我が同胞よ・・・。聞くがいい。我ら はこの大地に文明を築きし者・・・世界 を治めし者。しかし、我らは過ちの道を 歩んでしまった。自然の摂理に背き、母 国『セルゲイル』を不死不滅のユ−トピ アにせんがため、崩壊因子の凝縮と封印 を目論んだのだ。しかし、凝縮中の崩壊 因子に意志が芽生え、暴走を開始したの だ。さらには脹れ上がって母国を暗黒大 陸へと変貌させた。我らはそれを『闇』 と呼称し、戦いを挑んだ。自らの過ちの ・・始末をつけんがために・・・。 始末をつけんがために・・・。」 ディア−ネ「おかしい・・・。宝を守る ために化物を放っておくのはよくあるが、 ここのモンスタ−は並大抵の強さではな いぞ。まるで何か邪悪なものが力を与え ているかのようだ。 ロリエ−ン「何よ、記録書なんてどこに あンのよ? あるのはただの水晶玉だけ じゃない。」 ヴィシュナス「そうじゃないわ、ロリエ −ン。では、ディア−ネ。 ディア−ネ「あった! いいか、では始 めるぞ。 ディア−ネ「これが最後か? では、いくぞ。 ロリエ−ン「これでおしまい?」 ディア−ネ「いや、そんなはずはない。 どこかに続きがあるのだろう。ひき続き 探してみよう。 ヴィシュナス「まだ記録は続くようです ね。でも、どうやら次で最後ではないで しょうか。 ---------------- 兵士「先ほどかつぎ込まれた方なら二階 の病室ですよ。かなりひどいけがのよう でしたが、どうしたんですか? ・ 兵士「そうですか、あの人無事でしたか。 それはよかった。 兵士「おやぁ、こないだのけが人のかわ りにディア−ネ様を連れてどこへ行かれ るのですか? ・ 兵士「モンタズナってのはとんでもない 男ですな。あやうくディア−ネ様も生命 を落とされるところだったとか。 兵士「ディア−ネ様、我々もこの手でモ ンタズナを倒したいですよ。 ・ 兵士「ディア−ネ様に万一のことがあっ ては、エイオス王に歯止めをかける方が いなくなってしまう。あ、これはここだ けの話しですよ。 ・・兵士「ディア−ネ様、あまり無理なさら ないでくださいよ。ディア−ネ様に何か あったら、私達は・・・。 兵士「あれぇ、エイオス王と会われませ んでしたか? ディア−ネ様をお探しの ようでしたが。 ・ 兵士「モンタズナなんてやつは、いっそ 死刑にしとくべきだったのでは。 兵士「あ、ディア−ネ様。あのモンタズ ナってやつはどうにかならんもんですか ね。 ・ ・ 兵士「あの扉の向こうから時々変な叫び 声が聞こえるんだけど、一体何がいるん だろう? 兵士「ええ? あの扉の向こうへ? 気をつけてくださいよ。何がいるものや らわかりませんからね。 ・ 兵士「この城には、誰も入ったことのな い秘密の地下道があるというウワサがあ るんですけど、ホントですかね。 兵士「ディア−ネ様自ら地下道へ行かれ るのですって? ウワサはほんとうだっ たのですねえ。 ・ ・ ピア「ディア−ネ様、本当に行かれるの ですか? このことがエイオス王に知れ ようものなら・・・。」 ディア−ネ「行くと言ったら行く。無論、 他言は無用だ。 ピア、お前はここで待っていろ。邪魔が 入るやもしれんからな。」 ピア「はい、ではくれぐれもお気をつけ て! ・ ピア「くれぐれもお気をつけて。 ロリエ−ン「何よ、急ぐとか言っといて こんな寒くって、ジメジメしてて、臭く て、暗いとこまで連れてくるなんてサ。 行けばわかるなんてもったいぶらないで 早く教えてよ。」 ディア−ネ「この先に我が王家に代々伝 わるル−にまつわる記録書がある。それ を読めば、あのモンタズナめが何を企ん でいるか容易にわかるだろう。」 ロリエ−ン「ザムザンの力とか言ってた けど。」 ディア−ネ「詳しくは私にもわからない。 しかし、言い伝えによれば『ザムザンは 月をも落とし、それを手中に納めし者は 世界の覇者となる』とある。いずれにし てもル−の書は、そこに秘められている 力があまりににも強大なため、ああして 封印されるまでに数知れぬ悲劇を生んだ ということだ。」 ルフィ−ア「ル−の書って一体・・・。 それが魔導書と呼ばれる由縁なのね。 ・ 兵士「ディア−ネ様が、城の中に必要な ものがあれば、自由に持って行ってくれ と言っておりましたよ。 兵士「どうですか、もう城の中はくまな く回りましたか? ・ ・ ・・ 兵士「ディア−ネ様なら、お部屋におら れますよ。 兵士「あ、ディア−ネ様。どちらへ行か れるのですか? ラク−ナ「面目ねえ、ボディ−ガ−ドの はずがこんなことになっちまって。 身体が元通りになったら、また一緒に行 きたいがな。」 ヴィシュナス「よいのですよ。ここは療 養につとめて、一日も早くよくなってく ださい。」 ラク−ナ「そうだな。じゃあ、ちょっと ばかり疲れたし、ひと眠りさせてもらう とするか。 ラク−ナ「・・・。 ディア−ネ「おお、お前達か。 待っていたぞ。」 ライア「ラク−ナは?」 ディア−ネ「できるかぎりの治療はした。 もう大丈夫だ。今は寝室で休んでいるよ。 それとな、お前達は本当にこの国のため に戦ってくれていたのだな・・・。 ・ ライア「ラク−ナに手厚い看護をして下 さって、ありがとう。」 ディア−ネ「いや、私をかばってけがを したのだからな。 それとな、お前達は本当にこの国のため に戦ってくれていたのだな・・・。 観 〕 ピア「いやあ、ヒヤヒヤもんでしたね。 もしあの時、飛空挺がル−の塔に着くの が遅れていたらと思うと、ゾッとします よね。 あ、申し遅れました。私はディア−ネ様 の側近で、ピアと申します。以後、お見 知りおきを。 ・ ピア「ディア−ネ様ともどもよろしくお 願いします。 ロリエ−ン「だからァ塔の中でも言った じゃない! まったくもう!」 ディア−ネ「お前達の戦友にも重傷を負 わせてしまった・・・。許してもらえる とは思っていない・・・。」 ヴィシュナス「もういいではないですか、 ロリエ−ン。 それより姫・・・。」 ディア−ネ「ディア−ネでいい。そう呼 んでくれ。」 ヴィシュナス「では、ディア−ネ。その 額のサ−クレットについてお尋ねしたい のですが。」 ディア−ネ「これか? これは母上の形 見だ。肌身離さずつけていたかったのだ が、我が祖父エイオス王がこれを見るた び悲しげな目をなさるので、こうしてリ ボンの下に隠していたのだ。よもや生命 を救われようとはな。」 ヴィシュナス「それは先のアンドレシア 皇帝が、三人のドラゴンライダ−に分け 与えたものなのです。正しくは『ラ−カ イム』と呼ばれ、アンドレシアの言い伝 えによれば、勇者縁の聖女達が光輝くラ −カイムを身につけ、闇を封じるとのこ とです。」 ディア−ネ「アンドレシアからの? 闇を封じるだと?」 ヴィシュナス「そうです。それはあなた の父上が母上に贈られたものなのでしょ う。そしてあなたの父上は今、アンドレ シアの皇帝として・・・。」 ディア−ネ「それから先は言わないでく れ。母上を捨てた男が大洋の向こうで生 きていることは・・・知っていた。しか し、あの卑劣な男、モンタズナがその側 近であるとは・・・。しかもやつはエイ オス王に追放された王族の血を引く者だ というではないか・・・。世の中とはか くも皮肉なことばかりだな。認めたくは ないことも受け入れねばならぬのが人生 というものなのか。」 ライア「ディア−ネ、そう悲観的になる ことはないでしょう? 全ては自分に与 えられた試練だと考えなくちゃ。だって あなたは生まれるべくして生まれてきた 人なんだから。」 ロリエ−ン「そうそう、くよくよしてた って始まンないわよ。ラク−ナのことだ って、許したげるわよ。アタシ達って根 に持つ方じゃないンだから。」 ディア−ネ「・・・わかった。 で、これから先だが。」 ヴィシュナス「ディア−ネ、私達に飛空 挺を貸してはもらえませんか?」 ディア−ネ「モンタズナを追撃しようと いうのか?」 ヴィシュナス「そうしたいのはやまやま ですが、アンドレシアの帝都に残してき た仲間がいます。一度そこへ戻ってから、 その後のことを決めたいと思います。」 ロリエ−ン「それに、こんなヘンピなと こに来たのも、もとはといえば帝都を通 してもらってオ−ルドエルフに会いに行 くためだったンだから。」 ディア−ネ「アンドレシアへ? そうか・・・。ならば飛空挺を貸すのに 条件がある。この私も共に連れて行って 欲しい。」 ヴィシュナス「あなたが?」 ・ピア「ディア−ネ様、それは・・・。」 ディア−ネ「その伝説とやらが正しいの であれば、それも運命なのであろう? ヴィシュナス?」 ヴィシュナス「ええ、それはそうですが、 しかし・・・。」 ピア「そうですよ、今ディア−ネ様がワ −ワンを離れるようなことがあっては、 私はどうしたらいいのやら・・・。」 ディア−ネ「もう決めたことだ。ピア。 それにこれはワ−ワンのためでもあるの だ。 では、お供をさせて頂く。 そうと決まれば急がなくてはな。まずは この城の地下につきあって頂こう。」 ロリエ−ン「立ち直りの早い人ねえ。」 ディア−ネ「何だって?」 ロリエ−ン「ううん、なぁ−ンでもない。 で、ホントに一緒に行くのォ? それと地下って何しに行くのよ。」 ディア−ネ「うむ、行くぞ。 地下か。行けばわかるさ。 ピア、地下の鍵を開けておいてくれ。」 ピア「はっ、はい。」 ディア−ネが仲間になった δ・・ ・・ 兵士「こら、エイオス王はお前ら何ぞに お会いにはならんぞ。 兵士「エイオス王より何者をも通しては ならんと言いつかっております。ええ、 たとえディア−ネ様といえどもです。 兵士A「ディア−ネ様!」 兵士B「ご無事でしたか。」 ディア−ネ「一刻も早くこの者の治療を 行なわなくてはな。 うむ、これはしばらく養生しなくてはな るまい。 おい。」 兵士「はっ。 ラク−ナがパ−ティを離れた。 G ディア−ネ「では私も先にいっておるぞ。 お前達も私の部屋まで来られよ。 ・ 兵士「うへえ−、かびくさいし、ドロま みれじゃないですか。地下道で何があっ たんですか? 兵士「扉の向こうに何がありました? いいじゃないですか、教えてくださいよ ぉ。 ディア−ネ「おじいさまの声がする! では、まだこの中にいるのだ。 今はここに入るわけにはいかない。
ディア−ネ「お−い! 誰かいないのかぁ−!」 ヴィシュナス「この不思議な空間に、一 体誰が何のために建てたものなのでしょ う、この塔は。」 ライア「でも、やっぱり何かとても重要 なことが待っているような、そんな気が するわ。 ディア−ネ「不思議だ。特にトラップが 仕掛けられているわけでもなく、モンス タ−がやたらといるわけでもなく。」 ルフィ−ア「そうね。いるのはドラゴン だけだし、それもホンの少し。これまで 入ったことのある塔とはちがうわ。 ・ ・ディア−ネ「これは? こんな所に図書 室が? 一体何のために?」 ヴィシュナス「他にほとんど何も無い塔 ですから、調べてみる価値があるかもし れませんよ。 『ドラゴンライダ−の心得・第一巻 ドラゴンライダ−とは単にドラゴンにま たがる者にあらず。 ドラゴンと心を一つにし、義のために戦 う真の勇者なり。 『ドラゴンライダ−の興亡・第二巻 しかし、やがて訪れた平安の日々に耐え うるドラゴンライダ−は少なかった。 彼等は戦死を恐れはしない。だがわずか 30年に満たないドラゴンの寿命と共に、 静かに死をむかえることができなかった のだ。 『ドラゴンライダ−の興亡・第一巻 戦乱の時代、偉大なる賢者と勇敢なる騎 士により最初のドラゴンライダ−が誕生 した。 多くの騎士達が勇者の極みとしてドラゴ ンライダ−になることを目指し、望みか なえられしわずかなる者は、輝かしい戦 歴に包まれながら戦場を飛びかった。 『ドラゴンライダ−の心得・第二巻 騎士の喜びはドラゴンの喜び、 騎士の苦痛はドラゴンの苦痛。 ドラゴンの喜びは騎士の喜び、 ドラゴンの苦痛は騎士の苦痛。 しかるに覚悟めされよ。 騎士の死はドラゴンの死、 ドラゴンの死は騎士の死。 『ドラゴンライダ−の興亡・第三巻 ある者はドラゴンライダ−になった時以 上の難行の末、ドラゴンとの心のきずな を断ち切った。 またある者は戦場に死に場所を求め、ド ラゴンと共に空の彼方へと消えて行った。 そのどちらもできなかった者は、ドラゴ ンの死と共に心の死をむかえ、やがて衰 弱死していった。
ヴィシュナス「足跡ですって? ああ、ではもしや。」 ニムレム「誰かがどうにかして斧を引き 抜いたのか、それとも・・・。いずれに せよ石になってた化物が・・・。」 ディア−ネ「蘇ったと?」 ニムレム「そう考えるべきかもしれん。 んだば、オレはこの足跡をつけていくべ え。 あんたらは関係ねえ。早くこっから出て くこった。じゃあな。 ・ ルフィ−ア「あの足跡をここまでたどっ てきたけど・・・。 じゃあ、この洞窟が・・・。」 ヴィシュナス「ニムレムさんもこの中の ようですね。 どんな怪物が待ちかまえているかわかり ません。 心して入ることにしましょう。 ルフィ−ア「なんか洞窟みたいに見える けど・・・。 これって封印されてるのかしら? 長老「ワシらがあんなひどいしうちをし たにもかかわらず、あんた達は何も言わ ずに助けてくれた。 それを手ぶらで帰したとあっては、ドワ −フの名折れ。どうか、これを持ってい って欲しい。」 ヴィシュナス「でもそれは・・・。」 長老「さよう、ゴルボワ様の斧じゃ。 もはやこれで封じるべき怪物もおらん。 あんた達が持っていて然りじゃ。」 ニムレム「オラァ、洞窟で、もうろうと しながらもゴルボワ様があんたらを勇者 と呼ぶのを聞いたでよ。」 長老「うむ、ゴルボワ様もそれをお望み じゃろう。さ、受けとってくれ。」 ライア達はホ−リ−アクスを手に入れた 同時にダ−クユニコ−ンを味方にした δ A ニムレム「いよぉ、あんたたちわざわざ 祭りの見物に来たのけ? 駄目駄目。今 から行ったって宿屋は満員だってばさ。 何ならここに泊めてやろうか?」 ライア「え? でも・・・。」 ルフィ−ア「見ず知らずの人にそんない きなり・・・悪いって言うか・・・。」 ヴィシュナス「お言葉に甘えることにし ましょう。」 ロリエ−ン「でもアタシ達このひとのこ と全っ然知らないのよ。」 ヴィシュナス「この方のせっかくのお気 持ち、無駄にはできません。全くの善意 で言って下さっていることですし。」 ディア−ネ「ヴィシュナスが言うならま ちがいないさ。じゃ頼むか。」 ニムレム「決まりだなぁ。んだば、奥の 部屋を自由に使ってくれや。 A ニムレム「奥の部屋を自由に使ってくれ や。 ニムレム「その人達を引き止めたのはこ のオレだ。その人達の身の潔白はこのオ レが保証する。」 ドワ−フ「じゃあ何か? 村の誰かがや ったことだとでも言うのんか?」 ニムレム「そ、それは・・・。 よし、わかった。オレが責任さ持つ。 必ず斧を取り返してやるぞな。」 ドワ−フ「ほんとか?」 ニムレム「ああ、約束するともさ。」 ドワ−フ「おめえがそう言うんなら仕っ 方あんめえ。ただし猶予は今日一日だけ だ。それを過ぎたら・・・。」 ニムレム「わかった。明日の朝まで待っ てくれ。それまでには。」 ドワ−フ「きっとだぞ。 堕 ` 揃 ニムレム「一体どう説明したらいいもの やら。 隠 ∧ ニムレム「何かお礼をせにゃあと、思っ とたんだが、見ての通り何もないんだ。 ごめんな。 ニムレム「どうだね、調子は? ゴルボワ様の斧はすんばらしかろう? ヴィシュナス「私達のためにとんだこと になってしまって。」 ニムレム「仕方ないさ。ま、ここで斧を みつければ、ゴルボワ様に次ぐ英雄にな れるってえもんだろ。」 ロリエ−ン「ちょっとそんな簡単に言う けど、大丈夫なの?」 ニムレム「この生命を賭けるつもりにな ればどうにかなるだろうて。 どれ、現場を見てみるとしよう。 翌朝・・・ ニムレム「よく眠れたかや? それがよぉ、ちっと困ったことになっち まったで。あんたら急いでこっから出て った方がええかもしれんぞ。」 ロリエ−ン「あによぉ。今日はお祭りで しょう? アタシ達楽しみにしてたんだ から。」 ニムレム「その祭りだがなぁ・・・。」 ヴィシュナス「何か起こったのでしょう か?」 ニムレム「そ、それがな・・・。」 ロリエ−ン「何よ、もったいぶっちゃっ てさ。お祭りのことなら村の人に聞くか らいいわよ! ---------------------- んたらを勇者 と呼ぶのを聞いたでよ。」 長老「うむ、ゴルボワ様もそれをお望み じゃろう。さ、受けとってくれ。」 ライア達はホ−リ−アクスを手に入れた 同時にダ−クユニコ−ンを味方にした δ A・ニムレム「いよぉ、あんたたちわざわざ 祭りの見物に来たのけ? 駄目駄目。今 から行ったって宿屋は満員だってばさ。 何ならここに泊めてやろうか?」 ライア「え? でも・・・。」 ルフィ−ア「見ず知らずの人にそんない きなり・・・悪いって言うか・・・。」 ヴィシュナス「お言葉に甘えることにし ましょう。」 ロリエ−ン「でもアタシ達このひとのこ と全っ然知らないのよ。」 ヴィシュナス「この方のせっかくのお気 持ち、無駄にはできません。全くの善意 で言って下さっていることですし。」 ディア−ネ「ヴィシュナスが言うならま ちがいないさ。じゃ頼むか。」 ニムレム「決まりだなぁ。んだば、奥の 部屋を自由に使ってくれや。 A ニムレム「奥の部屋を自由に使ってくれ や。 ニムレム「その人達を引き止めたのはこ のオレだ。その人達の身の潔白はこのオ レが保証する。」 ドワ−フ「じゃあ何か? 村の誰かがや ったことだとでも言うのんか?」 ニムレム「そ、それは・・・。 よし、わかった。オレが責任さ持つ。 必ず斧を取り返してやるぞな。」 ドワ−フ「ほんとか?」 ニムレム「ああ、約束するともさ。」 ドワ−フ「おめえがそう言うんなら仕っ 方あんめえ。ただし猶予は今日一日だけ だ。それを過ぎたら・・・。」 ニムレム「わかった。明日の朝まで待っ てくれ。それまでには。」 ドワ−フ「きっとだぞ。 堕 ` 茸 ニムレム「一体どう説明したらいいもの やら。 隠 ・ ニムレム「何かお礼をせにゃあと、思っ とたんだが、見ての通り何もないんだ。 ごめんな。 ニムレム「どうだね、調子は? ゴルボワ様の斧はすんばらしかろう? ヴィシュナス「私達のためにとんだこと になってしまって。」 ニムレム「仕方ないさ。ま、ここで斧を みつければ、ゴルボワ様に次ぐ英雄にな れるってえもんだろ。」 ロリエ−ン「ちょっとそんな簡単に言う けど、大丈夫なの?」 ニムレム「この生命を賭けるつもりにな ればどうにかなるだろうて。 どれ、現場を見てみるとしよう。 翌朝・・・ ニムレム「よく眠れたかや? それがよぉ、ちっと困ったことになっち まったで。あんたら急いでこっから出て った方がええかもしれんぞ。」 ロリエ−ン「あによぉ。今日はお祭りで しょう? アタシ達楽しみにしてたんだ から。」 ニムレム「その祭りだがなぁ・・・。」 ヴィシュナス「何か起こったのでしょう か?」 ニムレム「そ、それがな・・・。」 ロリエ−ン「何よ、もったいぶっちゃっ てさ。お祭りのことなら村の人に聞くか らいいわよ! 宿屋「あいすみません、ただいま予約で いっぱいでして。なにぶん明日は年に一 度のお祭りなものですから。 宿屋「悪いけどあんたらを泊めるわけに はいかないね。帰っとくれ。 道具屋「すんませんね、明日の祭りに備 えて、今日は早じまいなんでさあ。 道具屋「あんたらか、怪物を生き返らし たのは! 売るものなどねえ! 帰ってくんな! ドワ−フ「ほお、あんたたちいい時に来 なすったね。明日はこのストンカあげて のお祭りだて。 ドワ−フ「おいおい、疑いが晴れたっち ゅうわけじゃないんだ。こっそり逃げよ うたあ虫がよすぎやしねえかい? ドワ−フ「種族の違いなんて関係ねえズ ラ。さあさあ、あんたたちも祭りに参加 してくんろ。 ドワ−フ「どこ行くね? ニムレムどん が斧持って戻るまでは村を出ちゃなんね え。 ・ドワ−フ「え? 何の祭りかって? よぉし、教えてやろうじゃないか。 伝説のドワ−フ、ゴルボワ様は知っとる か? なに、知らん? しょうがねえな。 このストンカを作ったお方よ。で、毎年 夏になるとな、そのゴルボワ様を讃え、 愛用していなさった斧をまつるってえわ けよ。 ドワ−フ「あんたたちが斧さえ返してく れれば、すぐにでも祭りを始めることが できるんだよぉ。 ドワ−フ「ゴルボワ様の斧? 村のまん中にあるから一度見といた方が いいわよ。 可 ・ ドワ−フ「あんた達に斧を見といた方が いいなんて言うんじゃなかったわ。 ドワ−フ「ああ、斧を、斧をどこへやっ たの? お願い。返して。返してちょう だい。 ドワ−フ「この辺りに我々ドワ−フの集 落が出来始めた頃な、近くの洞窟からそ れはそれは恐ろしい化物が現れたそうな。 むろんゴルボワ様が倒して下さったそう じゃが、もしあの方がおらなんだら一体 どうなっていたことやら・・・。 ドワ−フ「ああ、今やゴルボワ様はおら んし、どないしたらええんじゃ? ドワ−フ「そう、これがゴルボワ様の斧 よ。で、実はこの斧が刺さってる石が化 物のなれの果てなんですって。 ドワ−フ「アンタ達、まさかあの石にな ってた怪物を・・・。善良そうな顔して なんて恐ろしいことを・・・。 ドワ−フ「ゴルボワ様、ばんざ−い! ドワ−フ「ゴルボワ様、何とかしてくだ せえ−! ドワ−フ「去年の祭りが終ってからは明 日という日だけを楽しみに生きてきたん だ。いやほんと。 ドワ−フ「ああ、今日ちゅう日を楽しみ にしてたのに、あんたらぁ、まさしく疫 病神だぁ。 ・ 長老「みなあのようにうかれておるが、 ワシはどうも心配での。というのもあの 化物は実は死んではおらんのじゃ。」 ヴィシュナス「え? それでは?」 長老「化物はゴルボワ様の聖なる斧で封 じ込められているにすぎん。つまりいつ 蘇るやもしれんということじゃ。 長老「やはりあの化物は死んではおらん かったのじゃ。この後襲ってくるのは必 至。となれば、逃げの一手か。 ・ 長老「あの化物がいつ蘇るかって? ふ む、ゴルボワ様のお言葉にこうある。す なわち『闇の力が増大する時、化物の封 印は解かれる。その時私は既にこの世の 者ではないだろう。しかし案ずることは ない。何処より勇者現れ、これを葬り去 るであろう。』とな。 じゃが、この『闇の力』とは一体何をさ すのか皆目見当がつかんのじゃよ。とは 言え、勇者であり、優れた予言者でもあ るゴルボワ様のお言葉、おろそかにする わけにはいかんじゃろうて。 長老「ま、まさか『闇の力』とはおぬし らのことをさすんじゃ・・・。 ああ、なぜもっと早く気がつかなんだか。 こうなってはゴルボワ様の言うところの 勇者を探すよりほかないわい。 長老「このところ見たこともない怪物ど もがこの地にはびこっておるが、何やら 良からぬことの前兆ではなかろうな。 長老「ああ、やはり悪い予感はあたって しまった。 これから一体どうなることやら。 ・・ ムレム「じゃおやすみなんしょ。 隠 ワ−フ「た、大変だぁ−! ゴ、ゴルボワ様の斧がぁ−!」 ドワ−フ「き、消えちまったぁ−!」 ドワ−フ「見ろ! エルフの奴が村に入 り込んでるぞ!」 ドワ−フ「もしかして、こいつらの仕業 か?!」 ドワ−フ「おう、確かに怪しい!」 ロリエ−ン「何よいまさら! 昨日っか らいたじゃない! アタシがいつ、この か−わゆい耳を隠したってゆうのよ!」 ドワ−フ「こいつもエルフだ! ・・・あ、ちがうかぁ? とにかく何に したって怪しい奴にはちがいない! ドワ−フ「お、こっちはワ−ワンの着物 を着てやがる! あの非道なワ−ワン人 か、こいつ!」 ドワ−フ「ゴァ_・ ヴィシュナス「足跡ですって? ああ、ではもしや。」 ニムレム「誰かがどうにかして斧を引き 抜いたのか、それとも・・・。いずれに せよ石になってた化物が・・・。」 ディア−ネ「蘇ったと?」 ニムレム「そう考えるべきかもしれん。 んだば、オレはこの足跡をつけていくべ え。 あんたらは関係ねえ。早くこっから出て くこった。じゃあな。 ディア−ネ「ライア!」 ライア「うん!」 ロリエ−ン「エ−ッ! やっぱりィ? ど−っせこうなると思ってたけどさ。」 ヴィシュナス「どうやらこの村に来るこ とも運命づけられていたようですね。」 ルフィ−ア「じゃあ、すぐニムレムさん を追う? それとももう少し村の人の話 を聞いてみる? ロリエ−ン「アッ! 封印が破られてる!」 ルフィ−ア「あの足跡をここまでたどっ てきたけど・・・。 じゃあ、この洞窟が・・・。」 ヴィシュナス「ニムレムさんもこの中の ようですね。 どんな怪物が待ちかまえているかわかり ません。 心して入ることにしましょう。 ・ルフィ−ア「なんか洞窟みたいに見える けど・・・。 これって封印されてるのかしら? 長老「あの化物がいつ蘇るかって? ふ む、ゴルボワ様のお言葉にこうある。す なわち『闇の力が増大する時、化物の封 印は解かれる。その時私は既にこの世の 者ではないだろう。しかし案ずることは ない。何処より勇者現れ、これを葬り去 るであろう。』とな。 じゃが、この『闇の力』とは一体何をさ すのか皆目見当がつかんのじゃよ。とは 言え、勇者であり、優れた予言者でもあ るゴルボワ様のお言葉、おろそかにする わけにはいかんじゃろうて。 長老「ワシらがあんなひどいしうちをし たというのに、あんた達は何も言わずに 助けてくれた。それを手ぶらで帰したと あっては、ドワ−フの名折れじゃ。 どうか、これを持っていって欲しい。」 ヴィシュナス「でもそれは・・・。」 長老「さよう、ゴルボワ様の斧じゃ。 もはやこれで封じるべき怪物もおらん。 あんた達が持っていて然りじゃ。」 ニムレム「オラァ、洞窟で、もうろうと しながらもゴルボワ様があんたらを勇者 と呼ぶのを聞いたでよ。」 長老「うむ、ゴルボワ様もそれをお望み じゃろう。さ、受けとってくれ。」 ライア達はホ−リ−アクスを手に入れ --------------- ヴィシュナス「足跡ですって? ああ、ではもしや。」 ニムレム「誰かがどうにかして斧を引き 抜いたのか、それとも・・・。いずれに せよ石になってた化物が・・・。」 ディア−ネ「蘇ったと?」 ニムレム「そう考えるべきかもしれん。 んだば、オレはこの足跡をつけていくべ え。 あんたらは関係ねえ。早くこっから出て くこった。じゃあな。 ルフィ−ア「あの足跡をここまでたどっ てきたけど・・・。 じゃあ、この洞窟が・・・。」 ・ ヴィシュナス「ニムレムさんもこの中の ようですね。 どんな怪物が待ちかまえているかわかり ません。 心して入ることにしましょう。 ルフィ−ア「なんか洞窟みたいに見える けど・・・。 これって封印されてるのかしら? 長老「ワシらがあんなひどいしうちをし たにもかかわらず、あんた達は何も言わ ずに助けてくれた。 それを手ぶらで帰したとあっては、ドワ −フの名折れ。どうか、これを持ってい って欲しい。」 ヴィシュナス「でもそれは・・・。」 長老「さよう、ゴルボワ様の斧じゃ。 もはやこれで封じるべき怪物もおらん。 あんた達が持っていて然りじゃ。」 ニムレム「オラァ、洞窟で、もうろうと しながらもゴルボワ様があんたらを勇者 と呼ぶのを聞いたでよ。」 長老「うむ、ゴルボワ様もそれをお望み じゃろう。さ、受けとってくれ。」 ライア達はホ−リ−アクスを手に入れた 同時にダ−クユニコ−ンを味方にした δ A・ニムレム「いよぉ、あんたたちわざわざ 祭りの見物に来たのけ? 駄目駄目。今 から行ったって宿屋は満員だってばさ。 何ならここに泊めてやろうか?」 ライア「え? でも・・・。」 ルフィ−ア「見ず知らずの人にそんない きなり・・・悪いって言うか・・・。」 ヴィシュナス「お言葉に甘えることにし ましょう。」 ロリエ−ン「でもアタシ達このひとのこ と全っ然知らないのよ。」 ヴィシュナス「この方のせっかくのお気 持ち、無駄にはできません。全くの善意 で言って下さっていることですし。」 ディア−ネ「ヴィシュナスが言うならま ちがいないさ。じゃ頼むか。」 ニムレム「決まりだなぁ。んだば、奥の 部屋を自由に使ってくれや。 A ニムレム「奥の部屋を自由に使ってくれ や。 ニムレム「その人達を引き止めたのはこ のオレだ。その人達の身の潔白はこのオ レが保証する。」 ドワ−フ「じゃあ何か? 村の誰かがや ったことだとでも言うのんか?」 ニムレム「そ、それは・・・。 よし、わかった。オレが責任さ持つ。 必ず斧を取り返してやるぞな。」 ドワ−フ「ほんとか?」 ニムレム「ああ、約束するともさ。」 ドワ−フ「おめえがそう言うんなら仕っ 方あんめえ。ただし猶予は今日一日だけ だ。それを過ぎたら・・・。」 ニムレム「わかった。明日の朝まで待っ てくれ。それまでには。 `・ ニムレム「一体どう説明したらいいもの やら。 隠 Å ニムレム「何かお礼をせにゃあと、思っ とたんだが、見ての通り何もないんだ。 ごめんな。 ニムレム「いやあ、ほんとに世話んなっ たなあ。長老らも大喜びだったでよ。 じゃ、祭りを楽しんどっとくれな。」 ヴィシュナス「ええ、ありがとうござい ます。でも、私達も先をいそぐ身ですか ら、これで失礼致します。」 ロリエ−ン「エ−ッ?! アタシお祭り 楽しみにしてたのにィ−!」 ルフィ−ア「私も!」 ヴィシュナス「まあ村の出口まで歩きな がらどのようなものなのかは見られます よ。では行きましょうか。」 ロリエ−ン「ブ−ッ。」 ルフィ−ア「ぐっすん。」 ニムレム「そうか、あんた達のこった、 止めても無駄だろうな。じゃあ気ぃつけ て行きなせいよ。 ニムレム「どうだね、調子は? ゴルボワ様の斧はすんばらしかろう? ヴィシュナス「私達のためにとんだこと になってしまって。」 ニムレム「仕方ないさ。ま、ここで斧を みつければ、ゴルボワ様に次ぐ英雄にな れるってえもんだろ。」 ロリエ−ン「ちょっとそんな簡単に言う けど、大丈夫なの?」 ニムレム「この生命を賭けるつもりにな ればどうにかなるだろうて。 どれ、現場を見てみるとしよう。 翌朝・・・ ニムレム「よく眠れたかや? それがよぉ、ちっと困ったことになっち まったで。あんたら急いでこっから出て った方がええかもしれんぞ。」 ロリエ−ン「あによぉ。今日はお祭りで しょう? アタシ達楽しみにしてたんだ から。」 ニムレム「その祭りだがなぁ・・・。」 ヴィシュナス「何か起こったのでしょう か?」 ニムレム「そ、それがな・・・。」 ロリエ−ン「何よ、もったいぶっちゃっ てさ。お祭りのことなら村の人に聞くか らいいわよ! 宿屋「他のお客さんのことなんて気にし ないでいいって。あんたらなら今後いつ でもただで泊めたげるさ。 道具屋「さあさ、今日は掘出し物が入っ たよ! 早いもん勝ちだよ!」 ドワ−フ「失礼しました。こうやってあ やまる以外にどうもできませんが、どう かお許しを。 ドワ−フ「こら、おどれえた。なんとあ の化物を倒しちまったってえ? あんた 達、何者だね? 械 ドワ−フ「疑ってすまんでした。これで 祭りもオッケ−ですんで、ぜひ楽しんで ってくだせえ。 ドワ−フ「祭りは楽しんで頂けたかね? 来年もまたやるだで、来ておくれな。 ドワ−フ「あんた達が斧を取り戻したっ て? そんなスゴイ人達には見えないけ ど・・・。あら、ごめんなさいね。 ドワ−フ「ゴルボワ様はおらんでも、あ んたがたがおりゃあ安心ぞなもし。 このままここにいついてくんろ。 ドワ−フ「いや、あらぬ疑いをかけてし まって・・・。 ホントにごめんなさい。 ドワ−フ「ゴルボワ様、やっぱりバンザ イだ! 械 ドワ−フ「ああ、待った甲斐があったよ。 おかげで祭りは今までで一番の盛り上り だよ。 ドワ−フ「今からもう、来年の祭りが楽 しみでさあ。 隠・ 長老「こんどこそあの化物を恐れること はなくなったんじゃな。ああ、こんな日 が来るなんて。 長老「ゴルボワ様の斧を装備してみたか ね? ちゃんと使ってもらわにゃ、持っ てってもらった意味がないからな。 隠 長老「おお、おぬしらこそは勇者だった んじゃ。ああ、なぜもっと早く気がつか なんだか。 長老「アルフランドとソルレンドの間、 ベングリオン諸島の辺りで、時々船が行 方知らずになるっちゅうこった。あっち の方へ行ったなら気ぃつけなせえよ。 隠 長老「あんたたちが勇者であられるなら、 この村以外にも、いや、世界中に平和を もたらすことができるはずじゃ。 替 長老「はあ、あんたら怪物を連れてんの か? 時々言うこときかんやつがいるか もしれんが、方法はあるはずだよ。 堕 迂 長老「どうするかって? 何でもどっか に怪物の特性を引き出せるお人がいるそ うな。その人に頼むこったろうな。 可長老「まだわからん? その怪物を別の やつとかけあわせてやるのさ。そうすっ とまるっきり別のもんになるじゃろ? 諾 可 隠・ ・ ニムレム「何かお礼をせにゃあと、思っ とったんだが、見ての通り何もないんだ。 ごめんな。 ニムレム「いやあ、ほんとに世話んなっ たなあ。長老らも大喜びだったでよ。 じゃ、祭りを楽しんどっとくれな。」 ヴィシュナス「ええ、ありがとうござい ます。でも、私達も先をいそぐ身ですか ら・・・。」 ロリエ−ン「エ−ッ?! アタシお祭り 楽しみにしてたのにィ−!」 ルフィ−ア「私も!」 ヴィシュナス「しかたないわね。では少 しだけですよ。 では、ニムレムさん、私達はこれで。 つニムレム「どうだね、調子は? ゴルボワ様の斧はすんばらしかろう? つ長老「お待ちくだされ!」 長老「ワシらがあんなひどいしうちをし たにもかかわらず、あんた達は何も言わ ずに助けてくれた。 それを手ぶらで帰したとあっては、ドワ −フの名折れ。どうか、これを持ってい って欲しい。」 ヴィシュナス「でもそれは・・・。」 長老「さよう、ゴルボワ様の斧じゃ。 もはやこれで封じるべき怪物もおらん。 あんた達が持っていて然りじゃ。」 ニムレム「オラァ、洞窟で、もうろうと しながらもゴルボワ様があんたらを勇者 と呼ぶのを聞いたでよ。」 長老「うむ、ゴルボワ様もそれをお望み じゃろう。さ、受けとってくれ。」 ライア達はホ−リ−アクスを手に入れた 同時にダ−クユニコ−ンを味方にした。 長老「では、ゴルボワ様の斧、そなたら に托したぞ。」 ニムレム「機会があったら、また寄って くんな。じゃ、気ぃつけてな。 ロリエ−ン「あ! お祭り始まった! ドワ−フ「さあさあ、ご当地名物ストン カ音頭が始まるよ。火を囲んで輪になっ て下さい。」 ルフィ−ア「ワ−イ! ねえさま、行き ましょう! ヴィシュナス「あの、私、踊りはちょっ と・・・。」 ロリエ−ン「なァ−に言ってんのヨ! はやくはやく!」 デイア−ネ「ま、旅の恥はかき捨てって 言うじゃないか。」 ルフィ−ア「そうよ、ねえさまァ−!」 ヴィシュナス「あの、その、私はやっぱ りここで見てますから、みんなで楽しん で下さいな。」 ロリエ−ン「しょうがないわねえ。 そんなことだからあのマクネイルともな かなか親密になれないのよ。」 ヴィシュナス「エッ、な、な、な。 私は別に、そ、そんな・・・。」 ディア−ネ「ま、いいじゃないか。いや だと言うものを無理に誘うこともないさ。 じゃ、ヴィシュナスはそこで見てな。 ドワ−フ「はい、その場で右に一回まわ って。」 ルフィ−ア「エッ?! あの、あの・・・。」 ヴィシュナス「ホホホ、ルフィ−ア、し っかりしなさい。 ドワ−フ「はい、そこでくるっと後ろを 向いて、今度は反対まわりですよ。」 ルフィ−ア「エッ?! ちょっと? あの、あの・・・。」 ルフィ−ア「きゃっ!」 ロリエ−ン「もォ! アンタ、なにやっ てんのヨ。」 ルフィ−ア「あ−ん。 翌朝・・・ ニムレム「どうかね、祭りは楽しめたか ね。」 ヴィスナス「はい、おかげさまで。 でも、また泊めて頂くことになってしま って。」 ニムレム「ハッハッハ、楽しんでもらえ たんならそれでいいって。 で、もう行かれるかね。」 ヴィシュナス「ええ、私達には重大な使 命がありますので、これで失礼いたしま す。」 ニムレム「そうか、あんた達のこった、 止めても無駄だろうな。じゃあ気ぃつけ て行きなせいよ。 ロリエ−ン「アラ、まだお祭りやってる よ。ねえ、ヴィシュナスぅ−。」 ヴィシュナス「いけません。私達の使命 を忘れてしまったの? 昨日あれだけ楽 しんだのだから我慢しなさい。」 ロリエ−ン「ブ−ッ。」 ルフィ−ア「ぐっすん。 ルフィ−ア「あ−あ。お祭り終っちゃっ たのね。」 隠・ ディア−ネ「そう言えば、斧は? あの斧はどうしたのだろう?」 ロリエ−ン「アンタ、ずいぶん未練がま しいのね。おおかた長老のところにでも あるんでしょ。 ----------------- 持ち、無駄にはできません。全くの善意 で言って下さっていることですし。」 ディア−ネ「ヴィシュナスが言うならま ちがいないさ。じゃ頼むか。」 ニムレム「決まりだなぁ。んだば、奥の 部屋を自由に使ってくれや。 A ニムレム「奥の部屋を自由に使ってくれ や。 ニムレム「その人達を引き止めたのはこ のオレだ。その人達の身の潔白はこのオ レが保証する。」 ドワ−フ「じゃあ何か? 村の誰かがや ったことだとでも言うのんか?」 ニムレム「そ、それは・・・。 よし、わかった。オレが責任さ持つ。 必ず斧を取り返してやるぞな。」 ドワ−フ「ほんとか?」 ニムレム「ああ、約束するともさ。」 ドワ−フ「おめえがそう言うんなら仕っ 方あんめえ。ただし猶予は今日一日だけ だ。それを過ぎたら・・・。」 ニムレム「わかった。明日の朝まで待っ てくれ。それまでには。」 ドワ−フ「きっとだぞ。 堕 ` 揃 ニムレム「一体どう説明したらいいもの やら。 隠 ∧ ニムレム「何かお礼をせにゃあと、思っ とたんだが、見ての通り何もないんだ。 ごめんな。 ニムレム「どうだね、調子は? ゴルボワ様の斧はすんばらしかろう? ヴィシュナス「私達のためにとんだこと になってしまって。」 ニムレム「仕方ないさ。ま、ここで斧を みつければ、ゴルボワ様に次ぐ英雄にな れるってえもんだろ。」 ロリエ−ン「ちょっとそんな簡単に言う けど、大丈夫なの?」 ニムレム「この生命を賭けるつもりにな ればどうにかなるだろうて。 どれ、現場を見てみるとしよう。 翌朝・・・ ニムレム「よく眠れたかや? それがよぉ、ちっと困ったことになっち まったで。あんたら急いでこっから出て った方がええかもしれんぞ。」 ロリエ−ン「あによぉ。今日はお祭りで しょう? アタシ達楽しみにしてたんだ から。」 ニムレム「その祭りだがなぁ・・・。」 ヴィシュナス「何か起こったのでしょう か?」 ニムレム「そ、それがな・・・。」 ロリエ−ン「何よ、もったいぶっちゃっ てさ。お祭りのことなら村の人に聞くか らいいわよ!
フィ−ルドマップ フェルンド モスバドル ラスカ−ム ヴィシュナス洞窟 ヴィシュナス山道 レオスリック デリウス城 オストリカ エリクセル オ−キン ガ−ラタワ− サブナック サブナックの倉庫 カメルバウム カメルバウム城 バイハイ レオスリック城 ハムテン アスタ−ンの森 アスタ−ンの城 ファ−ンの月 ファ−ンの月の城 ファ−ンの月の森 ファ−ンの月の城 ファ−ンの月 ザムザン ザムザンの城 ガルゴ ガルゴ城 ウォ−ケンの通信 ワ−ワン ワ−ワン城 ワ−ワン城の洞窟 バルバッサ ストンカ ストンカの洞窟 蟻の洞窟 廃城 トロ−ルのほこら デスデリバ−洞窟 ベングリオン ベング高原の洞窟 カラクリの塔 ストンカ ガルゴ オ−クの鼻 ガルゴ城 ル−の塔1 ル−の塔2 ル−の塔3 キコリのほこら エルシングの森 見晴らしの塔 燈台 オ−クの廃城 オ−クの城下町 ガンカン 物見の塔 トロ−ルの洞窟 フォウド ル−の洞窟 エルサンバドル ヒュ−ラム 森の神殿 空の神殿